オランダ留学記

トラブルが寄ってくる体質。2022年8月から2023年7月までオランダの大学に交換留学にきています。純ジャパ。

ロンドン旅行記1。夜のピクニック in London

お久しぶりです。1月は年末の風邪(テストは陰性でしたが、コロ助だったのではと疑ってる)が長引いたり、課題準備の量が半端ない宿題に追われており、すっかりご無沙汰しておりました。

 

もう1ヶ月も前の話になりますが、ロンドン旅行記を綴ってみたいと思います。

 

12月19日、ロッテルダム中央駅を出発。駅にはテスト期間で寮に籠っているうちにクリスマスツリーが設置されていたようです。

雨が降っていて、寮からの移動ですでに震えた。

 

スキポールーロンドン間はヨーロッパを代表するLCCイージージェットを利用しました。料金は、休暇時期なので行きは少し高めでしたが、それでも往復平均すると片道80ユーロ、12,000円くらいでした。手荷物以外の荷物が無いともっと安く利用できて、片道50ユーロくらいで乗れます。

LCCなので、沖止めがデフォ。出発時刻から45分遅れで搭乗。

 

この時刻表をみたとき、

アムス発が14時45分発で、

ロンドン着が14時55分着なので、

流石飛行機、やっぱはえーな、と一瞬感心したものの、いや、飛行時間10分はありえないだろ、遊覧飛行でももっと長いわ、と思い直し、時差に気づきました。なので飛行時間は1時間10分です。

 

機内はほぼ満席。ちなみに日本の漫画読んでる人めちゃくちゃ多いです。


到着時刻は1時間15分遅れの16時10分。LCCは遅れるって話には聞いていたけど、本当でした。

 

今回ロンドンで3泊したのは、

LSE Carr Saunders

イギリスが世界に誇る屈指の名門大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの大学寮ですが、長期休暇など学生が帰省する時期にのみ、一般観光客に宿として提供しています。

寮内は非常にシンプルな作り。機能性重視というか、機能しかありませんが、なにか?という雰囲気。

無料朝食がついています。

セルフスタイルの食堂で、イングリッシュブレックファストなどが食べられます。

寮なのでホテルと比べて格安ですが、立地の良さは素晴らしく、向かいはロンドン大学、ちょっと行くと大英博物館、中心地も気軽に歩いて回れるという抜群のロケーションでした。

 

近くには飲食店も豊富。

 

遅延と待機と移動で20時を迎えた1日を締め括る初日の晩餐は、寮から徒歩3分のこちら。

www.francomanca.co.uk

 

ロンドンで非常に評判の高いのピザチェーン、

Franco Manca のトッテナム・コート・ロード店

 

せっかくなので、クリスマスのスペシャルコースにしてみた。VとかVGは、ベジタリアンやビーガンの人も大丈夫ですよ、という料理。めっちゃわかりやすい。しっかりそれを避けてメニューを頼めた。

食前のスパークリングワイン

 

チーズフォンデュ。アオカビ系がアクセントになっていて、これすごく美味しかった。

 

この時点で既に8割お腹いっぱい、からの⇩

一瞬息を飲む驚きのボリューム。チーズ、ビーフ、ヨークシャープディングの中には、ポテトクリームがin。そこにたっぷりのグレービーソース。

サンデーローストのピザバージョン。見た瞬間、食いきれないことは本能的に悟った。味は非常に美味しかったです。残りとデザートのティラミスはテイクアウトにしてもらいました。

 

店内はピザ店らしく賑やかさはあるものの、落ち着いた雰囲気。一人でも気軽に入れます。

価格も手頃で、美味しく、ボリュームもあり、とてもよいお店でした。

 

 

この時点で21時くらい。カロリー消費に繁華街散策をすることにしました。

ロンドンは日本と同じで、右ハンドル左側通行。だからそれに慣れていないその他のヨーロッパの国の人のために、渡るとき左見て!というのが道路に書いてある。

この大都会の活気、久しぶりだな。

星のイルミネーションで有名なオックスフォードストリート

左上はロンドンのチャイナタウンのシンボル、"The Lion"。

このライオン、日本の方が仲間と共同制作したそうです。

BBC - London - Places - Chinatown adopts 'The Lion'

 

赤いランタンは東洋感を醸し出す最重要ツール。

チャイナタウンを通って、ミュージカルの聖地ウエストエンドまできました。

レミゼはこの2日後に観ました。ロンドン行くって言ったら、親がチケットをプレゼントしてくれました。

 

ロンドンらしい電話ボックス。でもよく見ると、セクシーなおねえさんの写真がたくさん。

フォートナム&メイソンにも潜入。百貨店が22時まで開いてるって凄い。

結局2時間くらい歩き回って、23時に帰寮しました(自分の寮じゃないけど)。

ネオンやイルミネーションや喧騒で発光するようなロンドンをひたすら歩きながら、東京を思い出しました。建物も人も歴史も言葉も全て違っても、大都会が持つ人が集う交差点みたいなエネルギーっておんなじだなと思いながら。

 

それではロンドン旅行記2日目に続きます。

今年もよろしくお願いします

 

すっかり遅くなってしまいましたが、あけましておめでとうございます。

何となく、今年はよい事 あるごとし。 元日の朝、 晴れて風無し。
石川啄木


お久しぶりです。ロンドン旅行中に風邪を罹ったらしく(今度こそコロナか?と思ったのですが、コロナは陰性)お正月は寝込んでおりました。

 

3日からは授業も再開になり、大学も本格始動しました。今年は、やらなければいけないことを先送りしないということを心がけたいと思います。

 

さて、オランダでは新年に個人で花火をあげる習慣があります。普段は一般人による花火の打ち上げは禁止されているのですが、31日夕方から1日午前2時まで特別に許可されています。

本来大晦日には、オランダ最大の花火大会がここロッテルダムで開催されるのですが、残念ながら強風のため今年は中止になってしまいました。

とはいえ、個人のあげる花火だけでもう花火大会レベルです。31日20時くらいから花火が打ち上がり始め、ニューイヤーのカウントダウンには爆撃か?と思うほどのピークに。寮の自室から撮った動画をあげておきます。ちょっと見にくいのですが、音だけでも、その凄まじさを体感いただけるかと思います。

 

 

 

おせちも刺身盛り合わせも、寿司もないお正月は生まれて初めての体験。新年の幕開けは、とらやのおしるこに託された。

 

うまさ、繊細さが沁み入る。とらや、見事に日本代表としての重責を果たす。
日本万歳。

それでは今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

クリスマスのロンドン。華やかな街と祈りとナショナルギャラリーの聖母子たち

22日深夜、ロンドン旅行からオランダに戻りました。今日はクリスマスイブですので、ロンドンのクリスマスについて少しご紹介したいと思います。

 

ビッグベンの前にて。ロンドンは赤が似合う街です。

天使のイルミネーションで有名なリージェントストリート

22時近くになっても、まだまだたくさんの人で溢れていました。

 

トップブランドが競演するボンドストリート

カルティエのイルミネーションとラルフローレンのツリー。

 

計算され尽くした、抑えた色使いで魅せるのはシャネル

 

世界的ハイブランドの宝飾店が粋を凝らす

 

こちらは世界で一番クリスマスが似合う百貨店、フォートナム&メイソン

クリスマスティ購入

再会を喜び合う姿はいいですね

つぎは教会に向かいました。

ウェストミンスター寺院

プレゼピオの前で祈る少年。24日前はキリストはまだ産まれていないということで、飼い葉桶は空です。24日のミッドナイトミサの後、寝かされます。

歴代の英国王が戴冠式ウェストミンスター寺院で執り行ってきました

 

迫るミサの準備が進む厳かな教会内

次はセントポール寺院のプレゼピオ。こちらには、もうキリストがいました。

 

それではクリスマスイブということで、撮ってきた写真の中からナショナルギャラリーの聖母子コレクション(の極一部)をご紹介します。どれも素晴らしいの一言です。素人の余計な感想がついていますが、読まないで飛ばしていただいて結構です。

 

ヘラルト・ダヴィト「聖母子と諸聖人と寄進者」

この絵のノーブルさ、漂う緊張感、なんかお友達になれなさそうな雰囲気の面々、なかなかツボります。

 

ハンス・メムリンク「聖母子」

この長めの鼻筋と意志ある伏し目だけでメムリンクのって分かる。

 

パオロ・ヴェネローゼ「東方三博士の礼拝」

 

ジョバンニ・ベッリーニ「キリストの割礼」

この人の絵の持つ柔らかさ、穏やかさは、ヒーリングスポットになるんじゃないだろうかってくらい癒されます。

 

同じくジョヴァンニ・ベッリーニ「牧場の聖母」

この絵の素晴らしさは語られ尽くされていると思うので、省略。個人的にはこのマリアの腕と手の描写が良い。ヒーリングパワー出てると思いませんか。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
色々な議論がある絵。この天才いつも凡人をケムに巻く意味深な絵を書きますね。

アンドレア・マンテーニャ「聖人と聖母子」

色使いの綺麗さと、目線の先の違いが目に止まる絵。この人は、「死せるキリスト」で有名な画家です。あの絵はすごい。

 

ティツィアーノ「アルドブランディーニの聖母」

マリアは通常赤と青の服で象徴されますが、ティツィアーノは、赤がこの絵と調和しないから省略したそうです。空と服がリンクしすぎて、確かにそう言われると、この絵に赤の服が入る余地がないような気がします。

 

フェデリコ・バロッチ「猫の聖母」

こんなに柔らかな表情のマリアも珍しい。たのしそう、みんな、よかったよかった。

 

フィリッピーノ・リッピ「聖人と聖母子」

天才の父フィリッポ・リッピと巨匠過ぎる師匠ボッティチェリの良いところをきちんと受け継ぐ。

 

ラファエロ「アンシディの聖母」

この絵の背景が好きです。このなんでもない日常の光景のおかげで人物が際立ってます。そして、ラファエロが嫌いな人っているんだろうか。

 

イル・サッソフェッラート「抱擁する聖母子」

聖母を描かせたら、古今東西歴史一なんじゃ、と言われているサッソフェッラート。この絵でも、それを遺憾無く発揮。

 

休み中にロンドン編も軽くまとめて行きたいと思います。もし宜しかったらまた覗きに来ていただけたら嬉しく思います。

それでは、よい週末、よいクリスマスをお過ごしください。

Love, Peace, and Joy to You. Happy Christmas!

 

番外編

クリスマスの混雑する空港の裏で、次のシフトまでしばし休憩中。お疲れ様です。



ブルージュ3。名ビールを聴き、鐘の響きを味わう。

聖母教会の続き、ブルージュ最終編です。

okuno.hatenadiary.com

 

ご存知の方も多いと思いますが、ブルージュはピエロの顔のラベルが印象的な名ビール、ブルグズ・ゾットがあることでも有名です。

人気漫画もやしもんにも出てきます。

ブルグズ・ゾット(ブルージュのほうけもの、ばかもの)は、絶世の美女と謳われたブルゴーニュ君主マリーの亡き後を継いだ彼女の夫であるマクシミリアン一世の言葉に由来します。

マクシミリアン1世(1459- 1519)
Image by:  マクシミリアン1世 (神聖ローマ皇帝) - Wikipedia

ブルージュの有力者層とマクシミリアン、片方はヨーロッパ一の商業の王者、もう一方は神聖ローマ帝国の生まれながらの王者、どちらもプライドは top of the world に高いだろうし、当然の結果なんでしょうが、激突。ブルージュ市民はなんとマクシミリアンを牢に閉じ込めるという、現在の過激環境活動家もびっくりな強硬手段を取ります。その後牢から出してもらったところで、当然マクシミリアンが許すはずもなく、ブルージュに精神病院を建てたいという市民の願いに対して、こう言い放ちました。

 

ブルージュの全ての門を閉じるがよい。そうしたならば、そこが精神病院だ。

 

このマクシミリアンの痛烈な皮肉が、ブルージュの錯乱者たちというニックネームをブルージュ市民にもたらしました。当時は場が凍りついたでしょうが、今では、逆手におれらクレージーなやつらなのさ、とブルージュ市民はなかなかにこの名を気に入っているそうです。

参照:https://www.brugsezot.be/en/the-story#maximiliaan

 

さて、その名を冠する名ビール、ブルグズ・ゾットを醸すのが、ここドゥハルヴマーン (De Halve Maan) 醸造です。全てのブルグズ・ゾットはここで製造され世界中で売られています。

De Halve Maan は英語だと、The Half Manです。なので半月男がマーク。
Photo by: https://www.brugsezot.be/en/the-brewery

 

2016年に、街の石畳を保護するため、ここで作ったビールを瓶詰めする工場まで3.3キロのパイプラインを地下を通したことは日本でもニュースになりました。1分28秒あたりからこの壮大な計画を説明しています。

www.youtube.com

 

 

こちらの11時半からのビール醸造所見学に参加してきました。今回はクラシックツアーに参加。

ツアーはクラシックツアー(€15、ビール1杯つき)とXLツアー(€24、ビール3杯つき)の2種類があります。ツアーでは醸造所見学と、実はブルージュ1の絶景が眺められると評判の屋上にも登らせてもらえます。そしてなんといっても、世界でここでしか飲めない、出来立て無濾過のブルグス・ゾットを飲むことができるのが最大の魅力です(他の銘柄も選べます、もちろん無濾過)。見学なしでも、生ゾットは醸造所に併設のレストランやバーでも提供されています。

 

待ち合わせ場所はギフトショップ。ツアー開始まで、帰りのお土産について予習するスタイル。

 

ツアー開始。温度は1度の差が大問題になるため、繊細に管理しているそうです。

これが、出来立てのブルグズ・ゾットです。写真と違い、実際は黄金色が本当に美しいです。

1856年創業の醸造所。

かつて使用していた器具や機械、

現在も使われている機械や設備の説明を受けて行きます。階段の上は

おー、大量のホップ。生のホップ(乾燥中だけど)初めてみました。

大麦やホップなどのビールの原材料や、製造ついて説明を受けます。

このきつい傾斜の階段を上がっていくと

噂のルーフトップに出ました。

立ち登る湯気が絶景に温かみもプラスし、なお良し。

つい最近まで使用していたタンク。昔はここから人が入って中を洗っていたそうです。大変だったのよー、と話していました。

さて、ここでまさかの携帯バッテリー切れ。残念なことに黄金色に輝く生ゾットの写真がありません。味は、どうしたら大麦からこんなにフルーツの香りがするんだろうというくらいの爽やかさ。そのあと旨味とコクがきて、うん、ご馳走様でした。

 

とは言っても初めて飲んだので、瓶詰めとの比較は全然分かりませんでしたが、”やっぱさ、無濾過は美味しさが違うよね?” という他のツアー客の笑顔には、”ですよね!” とさも味のわかるやつのように合わせておいたこともここにご報告しておきます。でも、実際素晴らしく美味でした。

ということでバッテリーを取りにいったんホテルへ。スマホを無事蘇生させ、市庁舎(City Hall)へ向かいました。

ショーウィンドーを覗き込みながら、

街歩きを続けます

このチョコレートボックス、とても素敵でした

ブルージュのレースは王侯貴族や高位聖職者に愛され、貿易業衰退後の街の経済を支えました。

 

疲れたので途中で甘いもの補給。

立ち寄ったのは Chez Albert (シェ・アルベール)。

めちゃくちゃ美味しかった。いちごの酸味と甘すぎない生クリームも絶妙。
ブリュッセルダンドワよりもここの方が個人的には美味しいと思いました。

 

お客さんが途切れない人気店

立派な市庁舎前のクリスマスツリー。白いリボンは 願いごとが書いてあります。

市庁舎隣の公文書館を見学していきます。かっこいいマダムが入り口にいました。

評議員室。右側に在りし日の評議員室の絵が飾られています。同じ肖像画が描かれてあったりしていてなかなか興味深い。

カール5世の暖炉
忠誠の印としてカール5世に捧げられた暖炉。カール5世はマリーとマクシミリアンの孫です。

真ん中がカール5世。股間を強調するコッドピース(股袋)という当時の流行装飾具をつけてます。このもっこりが悪目立ちしてて変じゃんと思うのですが、流行ってときに滑稽なのは現在も同じかもしれません。

 

 

次は、14時に予約していた鐘楼に登ります。13世紀の建造物で、世界遺産に認定されている歴史地区にありながら、さらに、”ベルギーとフランスの鐘楼群”の一つとして別の世界遺産に登録されています。

人数制限があるので、事前に予約するとスムーズに入れます。

暗くて狭い階段を366段登っていく。幅狭で歩きにくいにもあって、疲労感はんぱない階段。前後して登ったアメリカ人の気さくなおばちゃんと励まし合いながら登る。アメリカ人、フレンドリーでノリがよい人が多いから、一番付き合いやすい気がする。

到着。こちらは聖母教会側。風が気持ちいいー。

こちらは市庁舎側。クリスマスツリーが見えます。

マルクト広場側。クリスマスマルクトが眼下に広がってます。

カリヨン(組み鐘)が鳴り始めました。

ブルージュのカリヨンは、大小さまざまな47個(重さ27.5t)の鐘で構成されています。世界遺産の景色に世界遺産の鐘が響く。

 

降りてきました。

帰りのバスまで1時間なのでここで一度ホテルに戻って、荷物を受けとり、帰り道にある博物館に少し寄ってバス停へ向かうことにしました。

 

人気の運河ツアー。ホテルの方もお勧めしていました。今回は時間がないので断念。

最後に向かったのは、

グルトゥース博物館 (The Gruuthusemuseum) です。

聖母教会のすぐ隣にあるブルージュの大貴族の宮殿が博物館となっています。

グルトゥース家の中で、最も有名な当主、ルイ・ド・グルトゥース
ブルージュ全盛期に軍事官及び外交官として活躍。確かに頭良さそうに見える。その後マクシミリアンとの対立により失脚。

この展示の仕方、センスがいいなと思いました。壁の黒、赤、続いて額縁の黒、絵画の背景の赤、そしてルイの衣服の黒と、配色が絶妙で、かっこいい。

 

暖炉の豪華さもすごいけれど、床の配色とデザインの方が印象的でした。

あたりまえだけれど、全て手書き。繊細な挿絵と美しい書体。

大きな鍋。大家族とたくさんの使用人の食事をここで作ったのだろう、と窺い知れる。

これ、ハープシコード(ピアノの原型)なのかな?鍵盤見ると触りたくなります。白鍵の上をさーっと手を滑らせるの昔からの癖。たぶんそういう人が多いから、触るな、との表示。

やたら繋げばいいってもんじゃないと個人的には思うけど、それぞれ年号が入っているところを見ると、歴史を繋いだ意味あるものなんだろう、と推察。

小銭入れ。皮って長持ちするな、と感心しました。手入れしたらまだ使えそうな感じでした。

そして、グルトゥース家といえば、これです。わざわざ出かけなくていいように、聖母教会と自分ちを連結しちゃったびっくり一族。

聖母教会側からみたグルトゥース家。これ壁ぶち抜いたんだろうな。

こちらはグルトゥース家側2階から見下ろす教会。ここから礼拝していたそうです。

足早に見学して、ブルージュ旧市街を後にします。

 

石畳を、ガラガラと盛大な音でスーツケースを引きずって街を出る

バスでロッテルダムに帰ります。となるはずが、

ここで問題発生。

なんと、バスのチケットの日付を間違って抑えており、バスに乗れませんでした。

 

やっちまったと思ったけど、呆然としても仕方ないので、目の前のブルージュ駅に駆け込み、やる気のなさそーな駅員さんから切符購入。とりあえず、Google先生の指示により、まずブルージュからブリュッセルに行き、ブリュッセルからタリス(高速鉄道)でロッテルダムまでいくことにする。

ということでブリュッセル南駅。南駅は治安が悪いことでも有名。30分だけど、スタバに入って待つかと構内のスタバへ。

もう19時で構内の飲食店が閉まってきているので、スタバは混んでいた。

右奥に座り込んでる人たちのような方々が構内にちらほら。すごい声で時々喚いてる。確かに治安が良いとは言えないけど、まあ近づかないと絡まれないのでOK。

タリスが来ました。かっこいい車体。

乗り込んで1時間ほどでロッテルダム到着しました。

ただいまロッテルダム

ただいまくま。

ということで、ブルージュ編終了です。

中世の繁栄のままに時を止めた街と聞いたとき、600年間何も手を打たなかったんかい、とつっこみたくなりましたが、もちろんそんなわけはなく、止まらない時の中でたくさんの人々の生活が当然そこにあり、その中で貧困や財政難に苦しみながら、発展はできないものの、街を荒廃させることなく、文化財を守り、歴史を作ってきた人々の努力が当たり前にあったはずです。その努力の結果として、中世の残光をふらりと遊びに行った日本人が垣間見ることができたのはとてもありがたいことだと思っています。

ラフな文章で読みにくいところも多々あったと思いますが、今回もお付き合いいただきありがとうございました。

秋学期終了

テスト期間中の大学構内。皆疲れ、ゾンビ化傾向にあります。


17日土曜の20時30分に、最後の教科であるInternational Economics のテストが終わり、秋学期が終了しました。木曜のテストも土曜のテストも相当難しかったけど、まあそこそこ解けたのではと思います。日本みたいなテスト一発勝負のタイプの授業なので絶対落とせないというプレッシャーはあるものの、内容自体はそれぞれとても面白い授業でした。

それにしてもつかれた。

いや、本当に疲れた。最後の4日くらいは、平均睡眠時間3時間で勉強していました。

 

母親に、

”疲れた。ストレスやばいんだけど”

と電話で話したら、

”テスト期間ってそもそもそんなものじゃない?テスト週間にストレスを感じないなんて、そっちの方がやばいから、大丈夫大丈夫。”

さらりと言われ、まあ、確かにそれもそうだなと妙に納得しました。

 

18時30分の集合までもうちょっと勉強してから会場に向かおうと思っていたら、はっと気づいたのが、テスト開始15分前で慌てて寮を出ました。そのときコートを着るのを忘れてしまい、マイナス5度の寒空にスウェット一枚で飛び出し、取りに戻る時間もなかったのでそのまま会場に直行。試験会場は暖房が効いていたのでいいですが、行き帰りの5分で芯まで凍えました。

 

震えてたどり着いた自室は、エントロピー増大の法則に従った見事なほどの汚部屋と化していたので、アドレナリンが放出されているうちに、掃除することにしました。誰がこんなに汚したんだ?(お前だ。)部屋のあちこちから服を発掘して洗濯袋に押し込み、食べ残しや床に散らばるお菓子の殻や計算用紙やメモ用紙をゴミ箱に押し込んで捨てに行き、床にモップをかけたら、なんとか健康で文化的な最低限度の生活ができるほどに部屋が整いました。

 

さすがに夕食を作る気力は残ってなかったので、ちょうどその日親から送られてきたケアパッケージの中に入っていたカップラーメンで夕食。

日清めっちゃうまい。

身に沁みる旨さ。緑茶とかおかきとか虎屋の羊羹なども入っていて、こういうちゃんと美味しい日本食もとても嬉しい。その他、そばや鏡餅、お汁粉などの新年用の食料品も。ありがとうございました。感謝していただきます。

 

翌日、日曜は、洗濯を2回して、運動不足解消に4キロぐらい歩いてきました。前夜マイナス7度まで冷え込んでいたので、キンキンです(日中でもマイナス4度です)。

遊歩道、凍結してます。日本大使館からも路面凍結による事故への注意喚起メールが来ていました。

一面霜また霜。

数日前マイナス2度くらいのときは、まだ凍り切っていなかった池。

見事に凍結


今日から二週間、エラスムスもクリスマス休暇に入ります。ヨーロッパに住む学生は、親が迎えに来て、入り口で感動の抱擁の嵐が繰り広げられています。友人もBye! と家に帰って行きました。人が減って寮は静かです。実家が金持ちの東南アジアの友人は”さくっと帰ってくる”そうで、日本に帰りたいけど帰れない私は、それじゃあということでクリスマス前のロンドンに数日間出かけたいと思ってます。

ブルージュ最終編も数日中にブログにあげたいと思っていますので、またどうぞよろしくお付き合いください。

 

 

 

ブルージュ旅行2。聖母教会、ミケランジェロとマリーと猫に会う。

朝の散策を終えた後は、聖母教会 (The Church of Our Lady in Bruges) に向かいました。

 

okuno.hatenadiary.com

 

聖母教会は、ブルージュが最も繁栄していた中世に建造されたカトリック教会です。イタリア以外では三箇所にしかない貴重なミケランジェロの作品や、最後のヴァロワ・ブルゴーニュ家君主にて絶世の美女として、現在でもブルージュ市民に愛される公女マリーの見事な霊廟が見所です。

マリー・ド・ブルゴーニュ前回とは別の肖像画
Image by: 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/83/Niklas_Reiser_001.jpg

 

今回ブルージュを観光するにあたって、ネット経由でミュージアムパス、Musea Bruges Cardを購入しました。

www.museabrugge.be

13歳から25歳までが€24、26歳以上が€32です。3日間有効ですが、3-4箇所ぐらい回るだけで1日でちゃんと元が取れます。

使ってみたこのカードの良い点を挙げると

  • いちいちチケットを買う手間がいらない
  • 機会の損失を免れることができる。有料ならいいや、と素通りする博物館や展示館も、まあ見てみっか、という感じで気軽に入れる。(そして、そこですごいものに出会ったりする)
  • 時間ないけど有名なあれだけ見てこうと、超短時間滞在という贅沢な使い方ができる。
  • 美術館の綺麗なトイレを借りるためだけにも使える(有料のところも一部あり)。

このように、このパスは非常におすすめです。

 

聖母教会自体は無料で入れますが、博物館は有料になっています。(パスで無料)

煉瓦造りの尖塔が美しい。115.5mは煉瓦造りの建造物としては世界第2の高さ(建設当時は世界一)だそうです。

まずは無料エリアから。

羊飼いの礼拝 (deCrayer, 1662)

絵の上方に神様も特別出演。キリストと神様、"よっ!"ってお互い挨拶交わしてるとこが個人的この絵の見所。

 

聖カトリナとキリストの神秘の結婚

夢の国のはなし。介添人は聖母マリア。宗教画あるある、マリアがどう見てもキリストの妹にしか見えない件。関係ないけど、犬が愛犬とそっくり。

 

光が差し込む教会内部。

 

それでは有料エリア(博物館)に入っていきます。

 

懺悔室。彫刻が美しい。

 

観音開きの祭壇画。羊飼いの礼拝 (Pourbus, 1574)
作者は左扉手前。本業は弁護士。息子たち(左扉奥)、奥さん、娘たち(右扉)と一家総動員。

 

聖餐式礼拝堂。
カトリックの人たちがもらう丸いウエハースみたいなやつ(聖体)をしまっておいたところ。

あと、ヨーロッパあるあるですが、こんな感じで埋葬されている墓碑の上を普通に踏んで歩いていく。なんか、お墓の上を歩くって日本人的には躊躇します。

 

聖体についての余談ですが、以前バチカンのミサに出席する機会があったとき、聖体(丸いウエハース)をミサで配っていたのですが、カトリック教徒じゃないからあなたは貰わなくていいからね、と言われて、ほとんどの人が貰ってるのに、えーっとなんだか少し残念だったという思い出があります(つまり聖体の重要さをまったく理解してない。無知って怖いですね)。そもそもそんなお前がなんでバチカンでミサ出てるん?というツッコミを自分で今自分にしてる。

 

それにしもバチカンは本当に素晴らしかったです。感動しました。

バチカンのミサの様子。内省できる場でした。

 

聖母教会に話を戻します。

ここは、教会のお隣に住むブルージュの有力者だったグルトゥース家の特別礼拝室。
2階家族用、1階友人用。

なんと自分の家と教会を建物で繋いで、自分んちから教会のミサに出席できるようにしたらしい。教会にふつーに行けよ!と思うけど。うーん、金と権力のある人っていろんなこと考えるものなんですね。例えるなら、東大寺の隣に住んでるから、通路で繋いじゃおうってことですよね。すごい発想だな。しかも右の扉は、聖体(ウエハース)を配るため、司祭がわざわざ出向く用らしい。いやいや、自分で取りにいけよ!って再度、説明板読みながら突っ込んだ。

ここから石棺室です。

部屋の壁にかかっていた絵。

最後の晩餐 (Pourbus, 1562)

前出の羊飼いの礼拝を描いた同じ作者の作品。食事の前に、キリストは弟子の足を洗ってあげたらしく、だから弟子たちをみな裸足で描いたそう。写真手前、こちらに背を向けている、英王室の次男みたいな風貌の赤毛の男が裏切り者ユダ。

 

石棺に施された絵。

中世の死後の世界観を表しているらしい。
見切れているけれど、頭の方にキリスト、足の方にマリア。側面はお香で死者を天国に導く天使。

中世は亡くなった当日に埋葬したらしく(それだけ伝染病が恐ろしかったのだろうと思います。)石棺絵師は、フリーハンドでちゃっちゃと絵を描く必要があったそうです。だから、簡単な感じの絵になっています、と説明していましたが、イラスト画みたいで十分キャラクター性やデザイン性があるな、と感心しました。

他にも、なかなかよいデザインの石棺画がいろいろあったのですが、やはり用途を考えると重いので省略します。

 

 

次は、マリー・ド・ブルゴーニュとその父シャルル突進公の霊廟です。

向かって右がシャルル突進公、左が彼の一人娘マリー・ド・ブルゴーニュ

日本だと祭壇の方に頭を向けますよね。こちらは反対です。

 

 

シャルル突進公は、王の印ライオンが足元に。

領土拡大戦争中にナンシーで戦死。フランス王家のライバル的存在だった人物。どこまで本当なのかわかりませんが、遺体は狼に半分食べられていたという話も伝えられてます。

 

 

マリーの足元には犬

 

マリーの彫刻の顔の部分は、彼女のデスマスクから型をとったそうです

1477年に父、突進公が亡くなってから25歳で急死するまでの5年間、ヨーロッパ一の富国、ブルゴーニュ公国を統治。夫のマクシミリアン一世の遺言で、彼の心臓は死後マリーと一緒に埋葬されたそうです。美人ガチャも生まれガチャも引いたのに、結構深い谷もあった人生。安らかにお眠りください。

 

そして、とうとうブルージュ聖母教会最大の見所です。

 

ミケランジェロ作「聖母子像」

こうして収められていると小さく見えるけれど、2メートルくらいある彫刻。1504年ブルージュの裕福な商人がイタリアで、なんとミケランジェロ本人から購入し、その後聖母教会に寄進。ミケランジェロが生きている間にイタリアを離れた唯一の作品だそうです。

 

ミケランジェロの傑作、ピエタが破壊された事件を受け、こちらもガラス張り、さらに必要以上に近づけないようになっているのは残念。

このマリアの悲しげな顔が、バチカンで見たピエタとだぶって、ああ確かにこれはミケランジェロの作品だなと思いました。

 

そして、超いいものってやっぱ欲しいんだよねー!てことで、ナポレオンもヒトラーも征服した際、この聖母子像を教会から取り上げたそうで、2度ブルージュを離れています。戻ってこれてよかったね。

 

ナチスからの美術品奪取物語は映画にもなってます。その名も「ミケランジェロ・プロジェクト」。この映画見た。救出できなかった傑作もあったんだろうなと破壊シーンで残念に思いながら。予告の13秒と1分18秒に聖母子像が出てきます。

 


www.youtube.com

 

なんかみんなすごい誇らしげですね。よかった、よかった。

教会の外に出てきました。

この狭い道、なんか中世ぽっくて引き込まれます。その動線で尖塔を見上げると、空の青さが目に染みる。

観光客も増えてきました。

教会から出てすぐ出会ったのは猫。

どうやらここの家の猫らしい。レンガの色と猫のテラコッタみたいな色と絶妙マッチ。

君、ほんと、ばえるね。

さすが全てが美しい街、ブルージュ。猫もあなどれません。それでは今回も長くなったので、ここで終わりにします。次からは、もう少しサクサク進めるようにしたいと思います。

 

屋根のない美術館、ブルージュの朝。

おはようございます。オランダ土曜朝10時です。日本時間だと18時でしょうか。昨日はW杯オランダーアルゼンチン戦で大学の寮は大声援、そして現在は失望で静まりかえっています(寝てるだけかも)。これから買い出しに出かける市場で、おじさんやおばさんにかける言葉が見つからない朝です。

 

さて、ブルージュ旅行ですが、出さないつもりでいた早朝のブルージュ散策の写真があまりにも綺麗なので、是非シェアしたいと思い、ご紹介させていただきます。ほぼ写真のみです。お付き合いいただければ幸いです。

 

昨夜の霧は11月とともに去ったようです。
12月最初の朝は快晴でした。

 

昨夜の幻想的な運河

 

 

まだ街が完全に目覚めないうちに朝の散策に出かけます。といっても、とっくに9時過ぎなんですが。ヨーロッパの朝は遅い。

 

 

マルクト広場に向かいます

 

 

クリスマスマーケット会場はまだ眠りの中

 

こちらはシモン・スティーブン広場のクリスマスマルクト。朝日が差し込んできました。
シモン・スティーブンは中央の銅像の人の名前。ブルージュ出身のキレッキレの物理学者で数学者。ガリレオ・ガリレイよりも早く落下の法則を発見したそう。

 

 

こういう景色を前にすると、美しいって陳腐な言葉だなと思います

 

 

同上

 

 

パン屋さんのショーウインドウも華やか

 

 

Carpe Diem (今日を掴め)という店名。後で調べたら、かなりの人気店のようです。どうりで地元の人が引きも切らず訪れていたわけだ。

 

 

朝から美味しそうなパンやケーキがたくさん並んでいました。
クロワッサンとカプチーノをゲット。

 

ブルージュは白鳥を飼い続けなくてはならないという掟があるそうです。理由は長いので省略。
対岸は、それ単体で世界遺産に登録されているべギン会修道院

 

今年孵ったヒナたち。
だいぶ大きいけれど、とにかくちょこちょこ動き回ってまだ子供だなと思う。

 

ここの景色はよくポストカードで見かけます。聖母教会が朝日に照らされて清々しい。

 

朝一番からバブルジェットでマッサージを受ける白鳥氏。

 

朝日が差し込んで美しい小路。
観光名所の一つ、Minnewaterpark(愛の湖)に向かいます。

 

誰もいない公園のベンチで焼きたてのクロワッサンとコーヒー。

 

愛の湖という陳腐な名ですが、かつてのブルージュの内港です。中世にはたくさんの外国商船がここに停泊し、商取引が行われていたはずです。



朝の散策を堪能した後は、聖母教会へ向かいました。屋根のない美術館、とブルージュは呼ばれていますが、ロッテルダムへ帰る16時まで屋根のある美術館も回っていきます。