オランダ留学記

トラブルが寄ってくる体質。2022年8月から2023年7月までオランダの大学に交換留学にきています。純ジャパ。

ロンドン旅行記3の2。街散策。LSEからビッグベン、ウエストミンスター寺院、レミゼラブル

ロンドン旅行記3日目後半です。

大英博物館からウエストミンスター寺院へ行くのですが、その途中色々寄っていきたいところがあるので、歩いていきます。

まず、向かったのはこちら。

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスLSE

現在までに55人の国家元首、18人のノーベル受賞者を輩出するイギリスが世界に誇る名門大学です。特に、ノーベル経済学賞においては、2017年時点で受賞者49人中13人がLSE出身者であり、経済を専攻する学生なら、誰もが憧れる大学の一つです。

 

LSEを象徴するオールドビルディングの正門

クリスマス休暇中なので学生はほとんどいません。学校がやっているときに
見学に来たいけど、その時期はこっちも授業があるため、なかなか難しい。

唯一、人が結構いたのはここ。

これが、あの有名な地球儀か。もっと近づいてみます。

オブジェ名は、The World Turned Upside Down(ひっくり返った世界)
南極を上にすると、海洋の大きさを改めて感じます。そういえば、水半球の中心点もニュージーランド付近でした。

これは、見慣れた世界を異なる視点から捉え直しなさい、というメッセージが込められているそうです。

www.lse.ac.uk

 

コンセプトは素晴らしいのですが、HiroshimaとKobeの位置が逆です。惜しい!

構内は地元の方のお散歩コースにもなっているようです。右のペンギンはLSEの愛されキャラ。

 

ビッグベンに向かうついでに、トラファルガー広場にも寄っていきます。

冬のモノトーンの街並みに赤いバスが映えます

ロンドンはブロードウェーと並ぶミュージカルの聖地。

ライオンキングを上演しているライセウム劇場(The Lyceum Theatre) が見えました

しばらく歩くとトラファルガー広場が見えてきます。

イギリスの英雄、ネルソン提督が広場を見下ろす

トラファルガー海戦でイギリスを勝利に導くも戦死。遺体は腐敗するので直ちに水葬する、という慣例に逆らって、ラム酒漬けにされて本国へ運ばれました。現在セントポール大聖堂に埋葬されています。そういえば、前日見学しました。

okuno.hatenadiary.com

素晴らしい戦績と人格者として今でも英雄のネルソン提督ですが、ちょっと頭の弱い美人に夢中だったのが唯一の不都合な真実、らしい。

 

トラファルガー広場の有名なライオンは4頭います。写真撮影の人気スポット。

写真に収めたい父と降りたい息子。子供からしたらこの台座は高くてこわいかも。

 

奥はナショナル・ギャラリー。こちらの美術館は翌日来館しました。

ではビッグベンを目指してまた歩き始めます。

 

トラファルガー劇場では、ジャージー・ボーイズを上演しています。

ジャージー・ボーイズは、ブロードウェーで是非見たい

久しぶりに映画「ジャージー・ボーイズ」見たくなりました。光と影と、これってこの人たちの曲だったのかという名曲の数々で、ミュージカルっていいなと初めて思った作品でした。

 

 

人だかりができていたのは、ホース・ガーズ(騎馬隊)の前。

 

黒い馬ってかっこいいですね。

馬が舌を出していて可愛かった。噛んだり蹴ったりすることがあります、ご注意ください、と看板にあります。そりゃそうだよな、置物じゃないもんな。

ユニクロ広告のバスが走ってました。ジャパンテクノロジー、みんなよろしく!

先月経営学の授業でスタディケースとしてユニクロZARAを比較しました。ファストファッション産業の中でも、H&MZARAなどと差別化をしっかり図り、服のインフラを目指すというブランドコンセプトや企業戦略など、授業で扱って初めて世界的に受け入れられている理由がよくわかりました。

 

ウエストミンスター駅までやってきました

この信号を左折するとビッグベンが見えるはず。

左の建物は、ビッグベンと同様、国会議事堂の一部であるビクトリアタワー。ちなみに、ビッグベンの正式名称は、エリザベスタワー。

角を左折したら、あ、見えました。

向こうから上半身裸の人歩いてくる。12月末のロンドンで皆の目を引いていました

 

先月(2022年11月)改修工事が終わったばかりなので、とても綺麗でした。

皆立ち止まってカメラを向けます

天気が良くなり日が差し込んできたら、輝き出した!さらに美しい。

土産物の屋台が周辺にたくさんありました。そもそも国旗ってデザイン性を競うものではないけれど、ユニオン・ジャックは突出してデザイン性が高いと個人的に思います。帽子にしても小物にしてもなんか様になる。

 

この地図によると、テムズ対岸にロンドンアイが見えるようなので、行ってみました。

 

おー、空がドラマチックで、皆で見とれる。

川側からみた国会議事堂。

議事堂内も見学できるのですが、今回は時間帯が合わなくて断念しました。

国会議事堂は元王宮なので、ウエストミンスター宮殿とも呼ばれています。知らなかった。

 

さて、来た道を戻ってニューパレス(新館)からオールドパレス(旧館)側にきました

確かに、これ城だ

目的地は道路を挟んだ向かいにありました。

ウエストミンスター寺院

英国屈指の格式を持つ教会で、現在の建物は1000年ほど前に、ヘンリー3世時代に建設されました。戴冠式は1066年からここで執り行われてきたそうです。

History | Westminster Abbey

 

それでは入っていきます。

入ってすぐは、The Nave(身廊。教会入り口から祭壇までの部分)とよばれるスペースが広がっています。

その側面にはたくさんの墓碑、記念碑が並んでいました。

従軍中に戦死した3艦長を記念した碑。大きい記念碑で目立ってました。

 

コーシー卿という方の墓。児童労働中?にも見えるよ、このデザイン!

 

動物がいっぱいの奇抜なデザイン。
イギリスは屈指の海軍を誇った国、やはり記念碑、墓碑ともに海軍の上官の方が多かったです。

 

そして、この身廊の中央には、

第1時世界大戦で犠牲になった無名戦士の墓

この花はポピーといって、戦没者追悼のシンボルだそうです。
なんでも、第一次世界大戦後、もう何も育たないと思われるほど絶望的に破壊された土地に次々にこの花が咲いたのが由来だそうです。

All about the poppy | Royal British Legion


無名戦士の墓の奥には、クリスマスの時期だったのでプレゼビオが設置されていました。

12月25日前なので、イエスはまだ海馬桶にいません

プレゼビオの奥にある通門?の左側には、もう一人の12月25日生まれの超セレブがおります

ある意味、科学界のイエス・キリストアイザック・ニュートン

万有引力を発見し、微分積分を生み出し(ライプニッツと同時期に発見)、光のプリズムも解明した知の巨人。一方で、前時代的な錬金術も死ぬまで大好きでした。

性格は天才にありがちで、決して褒められた人物ではなく、人間嫌いで高慢、猜疑心、嫉妬心、復讐心が異常に強く、自分に反論するものは叩き潰すまで攻撃する(この最後は、ニュートンに限らず今でもヨーロッパ人の共通の特徴だよね、と個人的に思うけど。小声)マジで嫌なヤツ。

 

天才は天災ってやつですね。

光も眩しすぎるんですが、影も暗すぎるんですけど、それが作用反作用の法則でしょうか。

この門を潜ると、クワイア(聖歌隊席)があります。

非常に厳かな雰囲気

 

一番奥はエリザベス2世が使用していたクイーンズ・シート

 

クワイアの先にはウエストミンスター寺院において最も重要な場所、主祭壇があります。

チャールズ国王の戴冠式もこの場所で行われました

 

赤い洋服が一際目立っていた墓碑

ネット中継でサッカーを見ていたドイツ人のルームメートと被る

 

王家の寺院なので当然王家の方が眠っていました

 

1503年着工のレディ•チャペル

イギリス中世建築最後の大傑作だそうで、天井がとにかく豪華です。

騎士団の旗も壮観

 

レディ・チャペルは名の通り聖母マリアに捧げられた教会です

 

墓所は現在満杯状態。右奥にある、赤の女王みたいな彫像がスカルを踏んでるデザイン面白い

詩人コーナーにやってきました。イギリスを代表する詩人の墓や記念碑がこの一角に集まっています。

ここをざっと見ただけでも、シェイクスピアの他、ジェーン・オースティンキーツの名前もあります。きっと英文学に詳しい方は全員知ってるんだろうと思いますが。

そういえば、クリスマスキャロルで知られる、ディケンズの墓もありました。

 

「お気に召すまま」の台詞 "All the world's a stage(この世は全て舞台)"とでも言いそうな飄々とした表情のシェイ氏。

 

回廊。すごく素敵でした

かつては修道士たちが話をしたり、勉強をしたりした集いの場所だったそうです。

 

戴冠式の椅子

1308年から、代々の国王即位式で使われてきたそうです。
もちろんキングチャールズも使用。

外から中庭と回廊を望む。柵のデザインも美しい。

ミュージカルが7時半からなので、一度ホテルに帰って休みます。

時刻は16時。冬のロンドン、すでに暗くなってきました。

疲れたので、帰りはウエストミンスター駅からチューブ利用

ホテルで少し休んだ後は荷物整理。レミゼが終わってホテルに帰ってくるのは23時近くだと思うので、明日のチェックアウトに向けて少しスーツケースを整理しました。

 

18時から夜の部開始。

夜ご飯は迷ったのですが、19時15分にはソンドハイム劇場にいたので、劇場に近く手早く食べられるお店で手を打ちました。

ということで、昨日と同じ、ワンケイ。

安い、早い、うまい、客の扱い雑、は中国流4点セット。といっても、接客は北京の飲食店に比べればずっとまし。

チキンとポークの2種類の肉がご飯の上に載っていて、中国醤油なんだろうか、甘めの醤油がかかっていてうまい。

6時30分には夕食終了。

劇場に行くにはちょっと早いので、ソーホーをぶらぶらすることにしました。

あ、辻利のパチもん発見!と思ったら正規のお店でした。

MachaもHojichaも大人気。

 

オランダをはじめヨーロッパでは、日本料理はとても人気が高いのですが、多くの店は中国系、韓国系の人によって経営されています。なので、オーソドックスな日本の味とかけ離れていて、中には残念すぎる店も少なくありません。需要を敏感に察知してビジネスチャンスをものにする彼らの逞しさは大したものですが、日本人にこそ本物の味でこの需要を活かしてほしいな、と思います。

 

街のあちこちでクリスマスマーケットが開催されていました

 

ネオン瞬くミュージカルの聖地、ウエストエンド

 

ソンデハイム劇場(これは翌日撮った写真です)

キャメロン・マッキントッシュ版のレミゼラブルは1985年ロンドン初演。それ以来ウエストエンド史上最長のロングラン上演。

開演20分前劇場に入りました。

真ん中のなかなかいい席でした

レミゼは本も読んだし、映画も観たし、なんなら帝国劇場でミュージカル(日本語)もすでに見てるしな、と思っていたのですが、始まった瞬間引き込まれました。本場の凄さ、半端じゃない。

歌に乗せた言葉は、聞き取るためにリスナー側に努力を多少なりとも強いるのが常ですが、あまりの滑舌の良さに話すように歌詞が聞こえます。それでいて、驚くほどの声量と演技力。この圧倒感、やばい。

特にジャン・バルジャンやジャベール、宿屋の夫妻が素晴らしかった。

幕間

ドレスサークル席の一番前は一家6人で来てました。最前列中央だと安くとも150ポンド(イギリス人の感覚で15,000円)はするだろうから、家族でくると900ポンドか。ミュージカルに900ポンド使えるってすごいな、と感心。

終演10時20分、一瞬でした。久しぶりに感動しました。

 

”いいからロンドン行ったら、レミゼは絶対観ときなさいよ”、と母がチケットをプレゼントしてくれたのですが、場所には特有の見ておくべきものがあるもんだな、と確かに思いました。多分、自分だけだったら、チケット代が面倒で行かなかったので、感謝しています。


ということで、ロンドンに行ったらレミゼラブル是非観てください。本当におすすめです。

 

この10周年記念コンサートも素晴らしいです。このエポニーヌ役は、今までで最も適役と言われているリア・サロンガ。1:20:45からのOn My Own は絶賛されてます。

革命の歌は、1:04:21から

 


www.youtube.com

 

いつみても、エポニーヌに対して、いや、マリウスさ、君が思うほどそんなよくないよ?それより命大事にしなよって思いますが。

 

ということで、途中マーク&スペンサーによって水を買って、23時ごろホテルに戻りました。宿が中心地だったのもあり、23時近くとも明るく人通りも多く、夜散歩も快適でした。

明日はとうとうロンドン最終日です。

 

それでは今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。